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土地は守るな。「先祖の財産」が子供を縛る

相続税にビクビクするより売り払って気持ちスッキリ

2017年10月25日(水)

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ユニー・ファミリーマートHD相談役、上田準二さんの「お悩み相談」。今回は、先祖代々の土地建物を守り生計を立てている52歳の男性から。息子にも後を継がせようと考えているものの、将来が不安。そんな相談者に上田さんは、「先祖の土地を守って暮らそうなんて考えは古い」と断言。息子のために取るべき行動とは?

悩み: 先祖代々の土地建物を守ることで生計を立ててきました。しかし、その資産も相続するたびに少なくなり、将来が不安です。中学生の息子に継がせようと、土地建物を守るうえでの心構えを教えていますが、息子にはその自覚がありません。どうしたらいいでしょうか。

 私は旧家の先祖代々の土地や建物の管理法人を細々と経営している者です。庄屋をしていた祖父の代に農地改革があり、先祖の土地が相当縮小していったうえに祖母、両親への相続を経て、町内の一角を辛うじて守っております。こうした状況も、私への相続によってどうなるか心配しております。

 そんな中、中学生の一人息子が地元の私立中学に通っています。今のところ、息子は勉強に興味がなく、平均点に達すればいいやくらいの気持ちでしか日々、勉強に取り組んでいません。これから不動産賃貸業も少子化で厳しい時代を迎えますし、片や相続税は負担増になり、知恵を働かせないと先祖代々の土地や建物を守っていけない時代が、目の前に来ております。

 資産の運用もしていかなければなりませんが、賢明でないと騙されてしまいます。息子には日々、後継者としての心構えを説いてはいるのですが、どうすれば息子はしっかりしてくれるでしょうか? アドバイスお願いします。

(52歳 男性 会社役員)

1946年秋田県生まれ。山形大学を卒業後、70年に伊藤忠商事に入社。畜産部長や関連会社プリマハム取締役を経て、99年に食料部門長補佐兼CVS事業部長に。2000年5月にファミリーマートに移り、2002年に代表取締役社長に就任。2013年に代表取締役会長となり、ユニーグループとの経営統合を主導。2016年9月、新しく設立したユニー・ファミリーマートホールディングスの代表取締役社長に就任。2017年3月から同社取締役相談役。同年5月に取締役を退任。趣味は麻雀、料理、釣り、ゴルフ、読書など。料理の腕前はプロ顔負け。(写真:的野弘路)

上田準二(ユニー・ファミリーマートホールディングス相談役):ああ、こういう話はよく分かりますね。

大竹剛(日経ビジネス 編集):そうですか。上田家も実は、元は庄屋で先祖代々の土地を守ってきているんですよね。不労所得で食べていけるとは、うらやましい。

上田:そうではないよ。僕の田舎の町の同級生なんかに、似たような息子がいたわけですよ。

 この相談者は、きっと地方都市に住んでいる大地主なのかなと思う。ただ、昔は良かったとしても、戦後の農地改革で土地は少なくなっているよね。それでも、僕らみたいな境遇からすれば大地主には変わりはなく、働かなくても、肉体労働をしなくても、いろいろな上がりがあるというのは、確かにうらやましい面もある。

 だけど、もう今はそういう時代じゃないんだよ。親子3代も相続したら、だいたい、もう財産はなくなるんですよ。

大竹:創業者や創業家に取材をすると、よく相続税の話を耳にします。それは仕方がないことだと割り切っている方もいますし、むしろ子供たちには何も残さないと明言している人もいます。一方、何とか財産を引き継ごうと、節税に知恵を絞る人もいますが。

上田:基本的には、3代も相続したら何もなくなっちゃう、そういう税制、仕組みになっているんですよ、この国は。それでも、まだ不労所得で生活できているというのは、大都市圏や地方でもいい場所に不動産物件を持っていて、それがしっかり値上がりしているような人だけでしょう。それを売却して現金を得て、また何かほかのことにしたり、ほかの商売をやったりすれば、また別ですけど、そのまま持ち続けたらもうなくなるんですね、財産は。

コメント4件コメント/レビュー

上田さんのような意識を持った方が、たくさんいればいいのですが・・・。
我が家も、旦那(会社員)が相続で農地を取得。しかし、誰も手入れなどできません。
今は幸い借りてくれる人がいて、なんとか耕作放棄地にならずに済んでいますが、旦那が亡くなった後の事を考えると不安です。売れるかどうかも分かりませんし・・・。
嫁の立場からすれば、正直、迷惑なものでしかありません。(2017/10/25 14:11)

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「土地は守るな。「先祖の財産」が子供を縛る」の著者

上田 準二

上田 準二(うえだ・じゅんじ)

ユニー・ファミリーマートホールディングス相談役

1946年秋田県生まれ。山形大学を卒業後、70年に伊藤忠商事に入社。畜産部長や関連会社プリマハム取締役を経て、99年に食料部門長補佐兼CVS事業部長に。2000年5月にファミリーマートに移り、2002年に代表取締役社長に就任。2013年に代表取締役会長となり、ユニーグループとの経営統合を主導。2016年9月、新しく設立したユニー・ファミリーマートホールディングスの代表取締役社長に就任。2017年3月から同社取締役相談役。同年5月に取締役退任。趣味は麻雀、料理、釣り、読書など。料理の腕前はプロ顔負け。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

上田さんのような意識を持った方が、たくさんいればいいのですが・・・。
我が家も、旦那(会社員)が相続で農地を取得。しかし、誰も手入れなどできません。
今は幸い借りてくれる人がいて、なんとか耕作放棄地にならずに済んでいますが、旦那が亡くなった後の事を考えると不安です。売れるかどうかも分かりませんし・・・。
嫁の立場からすれば、正直、迷惑なものでしかありません。(2017/10/25 14:11)

すごくよくわかる話ですが、自分の親は地元の価値観から逃げられないですよ。
自分の家で通夜をしたいばかりに、大きな座敷を維持して、葬儀の見栄をはっているのですよね。
農地を売るとか自宅を売るということさえ考えられない、まあ、買う人いませんけど(笑)。
どう折り合っていくか頭が痛い問題です。(2017/10/25 10:41)

土地や資産なんて人間が勝手に縄張り意識で金銭に変えているだけ
先祖代々受け継ぐなんて少子化の時代もありナンセンスかもですね
自分か守り続けた土地などなくなるといいのはさみしい気持ちもわかります
自分も4代目の農地を守っていますが・・・はっきり言って子供にわたすか
悩んでいます。
今のまま農業してももうからないのは分かっているが、農業の素晴らしさもわかる。
ジレンマですね
子供の意思に任せますが、自分の親がまだ健在なのであっちの世界に行ってから考えます(2017/10/25 09:19)

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