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「子育ては、新たな発見と未来への貢献」

気鋭の建築家、noizの豊田啓介氏が語る育児論(後編)

2018年5月22日(火)

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「オトコが育児に参加するのが当たり前」の時代に変わりつつある。旬の経営者や学者、プロフェッショナルたちも、自らの育児方針や育休取得についてパブリックに言及することが増えてきた。優秀なリーダーたちは、我が子にどんな教育を与えようとしているのか。また自身はどう育てられたのか。そしてなぜ、育児について語り始めたのか。 連載3回目に登場するのは、建築デザイン事務所noizを主宰する豊田啓介氏。台湾出身の妻と共に、2人の子どもを育てる。シッターさんなど、外部リソースをうまく活用した豊田氏の育児スタイルから、私たちが学ぶものは多いはずだ。豊田氏の育児論を聞いた。今回はその後編。

1972年千葉県生まれ。東京大学工学部建築学科卒業。安藤忠雄建築研究所を経て、米コロンビア大学建築学部修士課程修了。米ニューヨークの建築事務所SHoP Architectsに勤務の後、2007年、蔡佳萱氏と共同主宰で、建築デザイン事務所noizを設立(現在は、酒井康介氏もパートナーに加わる)。東京と台湾・台北を拠点として、コンピューテーショナルデザインを取り入れた設計を発表し、注目を集める。2017年より金田充弘氏・黒田哲二氏と共に、建築・都市のコンサルティング・プラットフォームgluonを共同主宰。代表作に、斬新な外壁デザインが話題となった「SHIBUYA CAST.」、自由形状のデザイン畳「ヴォロノイ畳 TESSE」など。東京藝術大学芸術情報センター非常勤講師なども務める。取材時、45歳。東京都在住。共同経営者の妻、9歳の長男、7歳の長女の4人暮らし(取材日/2018年2月27日、インタビュー撮影は鈴木愛子、ほかも同じ)

豊田さんはお話の中で、家事・育児のアウトソースを積極的に勧めていらっしゃいました(「夫婦はもっと、家事・育児のアウトソースを」)。確かに、外部の手を活用することは、女性ばかりでなく、男性にとってもメリットが大きいようです。子どもを持つことに積極的になれない男性の心情として、「自分の時間がなくなるのがイヤ」という不安もあるようですが、そういった不安の解決策にもなりそうですね。シッターさんを活用するライフスタイルは、建築のアイデアにも影響していますか。

豊田氏(以下、豊田):発想というか、人の暮らしについて想像できる範囲は広がりました。

 例えば、パートナーの故郷である台湾や香港の暮らしに接していると、これらの国の上流アパートメントの設計は、日本人はできないだろうなと感じるんです。

 なぜなら、家政婦さんが住み込む生活を前提として、どのベッドルームにも専用のバスルームがあって、キッチンスペースは広く、中華料理を作る時の煙を遮断するための設計とか、日本に暮らしていたらイメージできない前提が多々あるんです。

 彼らのような上流階級が、旅行やビジネスで日本に長期滞在した時、家政婦も一緒に連れて来れる受け皿はあるのか、と。現状の答えは「ない」です。ホテルは別室になるのでダメですし。

 日本人の視点でいくら「訪日外国人を増やしましょう」と叫んでも、彼らのライフスタイルやニーズを正確に読み取らなければ、意味がないのだと気づかされます。いくら民泊を解禁しても、現状の箱では満足されない、ということです。

 僕たち建築家が無意識にフィルターをかけて見てしまっていた「公共」や「家族」の姿とは何か。子育てを通して、改めて考えさせられることは多いですね。フィルターを取り払ったら、もっと自由な発想はできるんだろうなぁ、と。例えば「レンタルパパ」とかあってもいいし。

レンタルパパ? それはどういうものでしょう。

豊田:単なる思いつきですけどね。忙しいパパに代わって、全力で子どもと外遊びしてくれるお父さんが週末に派遣されるサービスだって、別にあってもいいわけです。家族のあり方は本当に多様で、グラデーションになっている。既成概念の枠が溶けていけば、建築のあり方も変わっていくと思います。「なんで、ファミリー向けの住宅は3LDKなんだっけ」という投げかけは、もっと僕たちからやっていくべきかもしれない。

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「「子育ては、新たな発見と未来への貢献」」の著者

宮本 恵理子

宮本 恵理子(みやもと・えりこ)

ノンフィクションライター、編集者

「日経WOMAN」「日経EW」「日経ヘルス」の編集部に所属。2009年末にフリーランスとして活動を始め、主に「働き方」「生き方」「夫婦・家族関係」のテーマで人物インタビューを中心に執筆する。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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