• ビジネス
  • xTECH
  • クロストレンド
  • 医療
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

ファッションとしてのイクメンは終わった

元祖イクメン界リーダーが語った「新しいパパ」の実像(後編)

2018年8月29日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 40代以下の男性経営者に子育ての実践と哲学を聞き、男性の育児にまつわる新しい価値観を探る連載「僕らの子育て」。その書籍化に合わせて話を聞いたのは、12年前に父親支援のためのNPO「ファザーリング・ジャパン」を設立し、厚生労働省が掲げた「イクメン」の普及に貢献してきた安藤哲也さん。自身も3児の父として子育てに関わり続けている。

 時代がひと回りする間に、男性の子育てシーンはどう変化したのか。子育てに深く関わることで、男性のライフ&ワークにどんな影響があると分かってきたのか。これから先の、男性の働き方、生き方の未来像とは。この分野を見つめ続けてきた安藤さんに語ってもらった。(今回はその後編)

ファザーリング・ジャパン代表理事 安藤哲也(あんどう・てつや)氏
1962年生まれ。二男一女の父親。出版社、書店、IT企業など、9回の転職を経て、2006年にファザーリング・ジャパンを設立。「育児も仕事も人生も笑って楽しめる父親を増やしたい」と、年間200回以上の講演や企業セミナー、父親による絵本の読み聞かせチーム「パパ's絵本プロジェクト」などの活動で全国を飛び回る。子どもが通う小学校でPTA会長、学童クラブや保育園の父母会長も務め、“父親であることを楽しもう”をモットーに地域でも活動中。2012年には社会的養護の拡充と児童虐待、DVの根絶を目的とするNPO法人タイガーマスク基金を立ち上げ代表理事に就任。2017年、「人生100年時代をデザインする」をコンセプトにライフシフト・ジャパンを立ち上げ、代表取締役社長を務める。厚生労働省「イクメンプロジェクト推進チーム」座長、内閣府「男女共同参画推進連携会議」委員など、政府の各委員を務めるほか、「イクボス企業同盟」の企業ネットワークも推進する(インタビュー撮影/鈴木愛子、ほかも同じ)

安藤さんは、多忙なビジネスパーソンこそ、PTAなどにも父親が積極的に参加した方がいいと発信し続けていますね。

安藤氏(以下、安藤):はい。ダイバーシティ経営を学べるからです。

本連載に登場した、気鋭のビジネスリーダーやプロフェッショナルなど10人の子育て論をまとめた『子育て経営学

 義務教育である小中学校の保護者が集まるPTAは、会社とは比べものにならないほどの多様性に満ちた場です。

 そこで意思決定に関わる経験をした男性たちは、「会社の会議なんて楽勝ですね」なんて言いますよ。

 特に小学校の6年間は貴重な学びが多い。僕は「6年間限定の地域パスポートをムダにするな」と後輩パパには伝えています。

 PTAや地域行事への参加というと、どこか義務的な印象があるかもしれませんが、実際にやってみると地域で友達も増えて、会社でも家庭でもないサードプレイスが無限に広がっていきます。

 地域に顔見知りが増えれば、お互いの見守りもしやすくなってリスクも減る。男性が市民権を獲得していくことは、「わが子だけでなく、他人の子も社会全体で育てていこう」という意識を広めるし、地域の発展にも貢献するはず。

 みんな、高い金を払って“夢の国”の年間パスポートを買ったりしていますが、もっと魅力的なワンダーランドがすぐ近くにあることに気づいてほしいですね。

 子育ては期間限定だけれど、この時期にしっかりと地域と関わっておけば、数十年後の自分にハッピーなお返しがある。

 地域のつながりという“無形資産”が効いてくるのが定年後で、現役時代に仕事ばかりしていて地域でそれを築けなかった人たちが「孤立化した高齢者」として、今の社会問題になっています。

 僕たちは、そんな一世代前の人たちを反面教師として、地域の関係性を積極的に築いていった方がいい。そのきっかけとして始めやすいのが、子育てを通じての地域デビューです。

 僕は今、地域にパパ友40人、ママ友70人、ジジ友20人、ババ友30人くらいいますから、60代以降の生活も楽しめそうだという安心感があります。

 東日本大震災の日には、出張中で新幹線に閉じ込められ、妻も勤務先からすぐに帰宅できませんでした。けれど近所の人たちが、子どもたちの安全を確認して保護してくれました。この関係性こそ、何にも代えがたい宝物だと思いましたね。

オススメ情報

「僕らの子育て」のバックナンバー

一覧

「ファッションとしてのイクメンは終わった」の著者

宮本 恵理子

宮本 恵理子(みやもと・えりこ)

ノンフィクションライター、編集者

「日経WOMAN」「日経EW」「日経ヘルス」の編集部に所属。2009年末にフリーランスとして活動を始め、主に「働き方」「生き方」「夫婦・家族関係」のテーマで人物インタビューを中心に執筆する。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

トレンドの移り変わりが早い日本での経験は、海外にも応用できる。

桝村 聡 高砂香料工業社長