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私、失敗しないので。「成約率100%」の理由

質問力で勝つ(6)

2017年5月29日(月)

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 人は1日に約2万回以上、自身に質問を投げかけていると言われている。だからこそ、質問の「質」や「投げかけ方」を改善すると、思考がより深まり、質問から導き出される「答え」も飛躍的にレベルアップし、革新的なアイデアの発想や難しい課題の解決につながる。こうした「質問の力」をビジネスに応用する専門家がいる。「しつもんコンサルタント」の河田真誠氏だ。近著『革新的な会社の質問力』の中で河田氏は、人は問題や課題に直面すると、「答え」を他社の成功事例など外部から探そうとするが、本当に必要な答えは悩んでいる企業や経営者自身の内側にあり、質問を使えば本当に必要な答えを自力で引き出せるようになると説く。河田氏に、ビジネスで結果を出すための質問力の身につけ方と、実践的活用法をレクチャーしてもらった。

(柳本 操 = フリーライター)

河田真誠(かわだ・しんせい)
しつもん経営研究所(有)代表取締役。1976年生まれ。広島でデザイン会社の経営や、口コミだけで1000人規模のイベントを毎月主催した経験をもとに、独自の集客プログラムを開発し、企業へのコンサルティングを始める。教えるのではなく「しつもん」をするスタイル、わかりやすい切り口、そして実際に結果が出るコンサルが評判を呼び、全国にクライアントを持つ。集客、問題解決、マネジメント、営業など、企業コンサルティングでの「しつもん」のノウハウをまとめて、「しつもん経営」としてプログラム化し、多くの企業にコンサルティングや研修として提供している。最近では、企業でしつもんする「しつもんコンサルタント」の育成や、起業家支援、ビジネスモデルのプロデュースにも力を入れている。

「話しすぎる」ミスを犯していないか

 前回は、部下との人間関係を改善し、部下の力を引き出すしつもんを紹介しました。こうした「しつもんの力」は、もちろんお客様相手でも、絶大なパワーを発揮します(相手のためになる良質な質問を、ほかの質問と区別するため、ひらがなで「しつもん」と表記しています)。

 しつもんを駆使できるようになると、売り込まなくても売れる「営業力」、隠れたニーズを掘り起こす「企画力」、お客様から愛され、より必要とされる「満足度の高い商品を生み出す力」が高まります。

 一般に、多くの営業担当者は、「売りたい」と思うがゆえに「話しすぎる」というミスを犯しがちです。うちの商品はこういうところがすばらしい、と思い入れいっぱいにこちら側からどんどん球を投げるのですが、そもそも相手がその球を受け取る準備ができていなければ、その球はうっとうしいだけです。

商談時間の9割は相手の話を聞く

 商談成立のための基本中の基本は、相手がどんな球を欲しがっているのかを知ること。そのためには、お客様にたくさんしつもんをすることが有効です。

 たとえば僕は、商談する時間が1時間あったとしたら、そのうちの55分を「悩みを聞く」ことに費やします。

 「最近、経営はどうですか?」「私の周りで、こんな事例があるんですけど、御社ではどうでしょうか」と切り出すと、相手は堰を切ったように悩みを話し出します。僕はひたすら聞き役に徹する。話が尽きてきた頃には、相手は「自分にはこういう悩みがあるのか」とあらためて認識します。その段階で、僕はこんなしつもんをします。

 「その悩みを解決する方法があるのですが、興味はありますか?」

 相手の答えは「めちゃくちゃ興味があります!」

 悩みをさらけ出してもらい、その悩みの解消法があると提案すれば、誰でも興味を持ちます。当たり前のことです。大事なのは、相手に、自分が望んでいるものを自分の言葉で語ってもらい、僕のサービスがそれに最適だと理解してもらうことです。このような自然な流れになるので、僕の商談は「成約率100%」なのです。

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「私、失敗しないので。「成約率100%」の理由」の著者

柳本 操

柳本 操(やなもと・みさお)

ライター

1968年、徳島県生まれ。早稲田大学教育学部社会科卒業。広告制作プロダクション、編集プロダクションを経て1993年に独立。心と体、食、医療、農業、人物、家族のルポルタージュを主なテーマとして、雑誌や書籍、ウェブコンテンツの編集・取材・執筆を行う。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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