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若手社員育成のカギは「おもつらい」

「一人前」とは何か、あらためて考えてみよう

2018年7月19日(木)

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 いつの時代も若手の育成は大きな課題です。最近はとくに「若手に負荷がかけられず、なかなか一人前に育てられない」ことが問題になっています。今回は、こうした点について考察していきます。

第2次世界大戦で、連合艦隊の司令長官を務めた山本五十六(写真:近現代PL/アフロ)

思うように育たないのが当たり前

 「若手を早く一人前にしたいけど、怖くて負荷がかけられない」という話を、よく耳にします。ゆとり世代だし、就職も売り手市場だったので苦労していない。だから、ちょっと厳しくすると、すぐに辞めてしまいそうで、上司である自分のほうが気を遣って接している。こんな悩みをもつ新任管理職の方って、けっこう多いのではないでしょうか。

 でも、「ゆとり世代は伸びない」ということは決してありません。実際に、成長意欲が高く、どんどん力をつけていく若い人をたくさん目にしています。将来に不安を感じる人が多いだけに、「早く一人前になりたい」という思いは上の世代より強いかもしれません。

 いつの時代もそうですが、若い時って無駄が多いというか、上司や先輩が思うようにすんなり成長してくれないんですよね。あちこちぶつかって、本人は痛い目に遭い、周囲にも迷惑をかけながら、やっと何かをつかんでいく。このようなプロセスが、成長にはどうしても必要です。いつの時代も、若い人って、なかなか育たないものなんです(苦笑)。

 ただ最近の若い人は、こうした試行錯誤のプロセスを好まなくなりました。痛い目に遭うことを怖れ、はじめから間違いのない「教科書的な正解」をほしがる。この辺りに、若手育成で気をつけるべきポイントがあるように思います。

試行錯誤の重要性と楽しさを認識させよう

 若い人たちが、はじめから「教科書的な正解」を求めるようになったのは、やはり近年の教育に問題がありそうです。それと、ネットが普及して検索性能が向上したのも一因かもしれません。

 しかし、定型化された作業は別として、ふつうの仕事には教科書的な正解は存在しません。試行錯誤によって、何らかの結論に辿り着くことが必要です。これまでの日本は、この「試行錯誤のさせ方」が乱暴だったんですよね。

 上司から「とにかくやれ!」と突き放されて、プレッシャーの中で泣きながら仕事しているうちに、いつの間にか成長していた。こんな育てられ方をした人って、けっこう多いのではないでしょうか。昔はこれが普通でした。でも今は、こういう育て方はNGなのです。

 以前にも書きましたが、今の若い人たちは「頑張れば報われる」という価値観はインストールされていません。ワケがわからないまま頑張ることはできないんです。しかし、「意義が感じられて楽しいこと」は一生懸命に取り組みます。

 若い部下を育てるには、「仕事には教科書的な正解はなく、試行錯誤によって何らかの結論に辿り着くことが必要だ」ということをまず認識させましょう。そして、「そのプロセスって、けっこう楽しいんだよ」と教えてあげましょう。さらに、試行錯誤の途中で苦しそうな顔をしていたら、5分くらいでいいから相談にのってあげましょう。ここでも、「伝えること」ばかり考えず、部下の相談を受けて、それを踏まえてアドバイスする対話型で育成することが大切です。

 筆者が若いころは、試行錯誤のプロセスを「おもつらい」と表現していました。先が見えない状況の中を、手探りするように進んでいく。興味深いけど、でも精神的にはつらい。だから、「おもつらい」。部下の相談にのってあげる時は、まず話をよく聞いてあげた上で、「仕事とは、おもつらいものなんだよ」なんてアドバイスしてみてくださいね。

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「若手社員育成のカギは「おもつらい」」の著者

辻口 寛一

辻口 寛一(つじぐち・ひろかず)

クロスロード株式会社 代表取締役 コミュニケーション・コンサルタント

コミュニケーション・コンサルタント。「サ ポーティブリスニング」を提唱。「聞くこと」 から始めて対話力を強化する教育と、それに よってホワイトカラーの生産性を向上させる コンサルティングを提供している。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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