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第3回 「イノベーション」という仕事

2017年11月10日(金)

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 昨今どの組織でも頻繁に語られている「イノベーション」。今、ここにドラッカーがいるとしたら、「イノベーション」についてどんな本質的な助言をしてくれるでしょうか。

 はじめに、ある会社で新規事業の提案をした若手社員と、その企業を二代目社長として大きく発展させてきた経営者(CEO)との間のやり取りから、スタートします。

(某企業での新規事業提案会議にて。若手社員とCEOの会話)

若手社員:ただいまお話ししました、○○と△△の技術力を生かして外食業界にイノベーションを起こしていきたいと思います!

CEO:なるほど、大体言いたいことはわかったよ。ところで、『イノベーション』ってなんだ?

若手社員:イノベーションですか?

CEO:そう、プレゼンの最後にイノベーションを起こしたい、と言っていただろう。それだ。

若手社員:誰もやったことのない、画期的なことを仕掛ける、というイメージで使ったのですが・・

CEO:新しくて画期的だと、イノベーションなのかな?

若手社員:そういうわけでもないかもしれません・・。

CEO:まあいいよ。うちの役員陣でも正確に説明できる人は少ないだろう。けど、自分でその言葉を使うなら、『定義』をしっかり考えて欲しい。

若手社員:はい、すみません。有名な起業家や経営者の自伝もよく読んだりしますが、いざ自分で何をやればイノベーションを起こせるのか、全く腹落ちしていないのが正直なところです。

CEO:他人の経験談を聞いても、答えは見つからないよ。重要なのは、『何をやったか』ではなくて『何を、どう見て、どう解釈したか』だ。

若手社員:どう見て、どう解釈したか・・・ですか。

CEO:そうだ。我々の目に見えるものというのは、大きな違いはない。けれど、イノベーションを起こす人は、同じ対象を見ていても『解釈』が全く違う。

若手社員:同じ事象やものを見ていても、捉え方が違うということですか?

CEO:そうだ。その解釈の違い、視点のずらし方が、イノベーションの原動力になる。俺がたくさんの失敗を繰り返して学んできたことでもある。

若手社員:自分も身につけることができるでしょうか。

CEO:もちろんだ。イノベーションは、誰でも身につけられる。日々意識して練習をすれば、必ず身につけられる。

コメント2件コメント/レビュー

最後の「未来を予測する最良の方法は、自らそれを創り出すことだ」は、コンピュータ科学者のアラン・ケイによる有名な言葉ですね。過去のしがらみに囚われずに、クリエイティブに新しいものを創り出すことが、未来を創ることなのだと思います。(2017/11/16 05:09)

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「第3回 「イノベーション」という仕事」の著者

藤田 勝利

藤田 勝利(ふじた・かつとし)

経営教育事業家/コンサルタント

1996年上智大学経済学部卒業後、商社勤務などを経て、2004年、米クレアモント大学のビジネススクール(通称ドラッカー・スクール)で経営学修士号を取得。現在はリーダー育成とコンサルティング/コーチングを融合した独自の経営教育事業を手がける。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

最後の「未来を予測する最良の方法は、自らそれを創り出すことだ」は、コンピュータ科学者のアラン・ケイによる有名な言葉ですね。過去のしがらみに囚われずに、クリエイティブに新しいものを創り出すことが、未来を創ることなのだと思います。(2017/11/16 05:09)

昔ならイノベーションはドラッカーの定義で良かったけど、今、イノベーションと表記したらクリステンセンの定義になるのでは?(2017/11/13 13:39)

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齋木 昭隆 三菱商事取締役・元外務次官