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第4回 なぜあの人の部下は育つのか?

2017年12月27日(水)

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 ある人材育成機関の最近の調査によると、マネジャーの悩みや関心事の第一位が「人を育てること」だったそうです。マネジメントの最重要課題が「人材育成」なのかどうかはさておき、多くの人がこの「人の育成」に悩んでいるのは間違いなさそうです。

 今回は、この「人材育成」をテーマに、もしドラッカーがここにいたらどういう助言をするだろうか、という視点で書いていきます。はじめに、ある企業の人事部人材育成チーム長と、その企業を支援するコンサルタントとの会話から始めさせてください。

(某企業の人事部人材育成チーム長とコンサルタントとの会話)

人材育成チーム長(以下人材チーム長):「マネジメント向けの研修を企画しているので、ちょっと相談させてもらえますか。経営層からも『マネジメント層への教育をもっとしっかりやるように』という指示が降りてきていて。会社も大きく変わろうとしている時期なので、まずはマネジメントの意識を変えたいという意図です。」

コンサルタント:「マネジネント層の行動の、どのような点を変えていきたいとお考えですか。」

人材チーム長:「いろいろありますが、部下を育てる、人材を育成する、という感覚がとりわけ低いというのは最もよく言われています。」

コンサルタント:「ご自身たちにその実感はあるのでしょうか。」

人材チーム長:「先日とった役職者向け意識調査アンケートでも、悩みとして最も上位に来ていたのが『業務が忙しすぎて人を育てられていない』というものでした。働き方改革の流れで業務時間について相当プレッシャーを受けていることも拍車をかけているようです。」

コンサルタント:「なるほど。『そもそも論』になってしまいますが、人材育成とは、つまり何をすることだとお考えですか?」

人材チーム長:「育成とは、ですか・・それはもちろん、仕事のやり方を教えて、一日も早く部下が一人前になるようにすることなんじゃないですか。」

コンサルタント:「教え、一人前にすること、ですか。」

人材チーム長:「うーん、言われてみれば、『育成』と言っている割には、掘り下げて考えたことはありませんでした。部下の数も多い中で、くまなく知識を教えたり、時間をゆっくりとってやり方を伝えたりする、というのは現実的ではないですね。部下もそれを求めているわけでもなさそうです。」

コンサルタント:「そのようなスタイルでみっちり教えられてモチベーションが上がる、という人も特に現代の若い世代には少ないでしょう」

人材チーム長:「なるほど・・・。改めて、うちの会社でいう人材育成とは具体的には何を意味するのか、考えた方が良さそうですね。」

コンサルタント:「どうなれば人材が育っていると言えるか。これを考えることで、有効な打ち手がいろいろと出てきそうですね。」

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「第4回 なぜあの人の部下は育つのか?」の著者

藤田 勝利

藤田 勝利(ふじた・かつとし)

経営教育事業家/コンサルタント

1996年上智大学経済学部卒業後、商社勤務などを経て、2004年、米クレアモント大学のビジネススクール(通称ドラッカー・スクール)で経営学修士号を取得。現在はリーダー育成とコンサルティング/コーチングを融合した独自の経営教育事業を手がける。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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