日本カワイイ総研。

【カワイイ総研】全国のカワイイが集結 「日本カワイイ大賞」発表!

高知、長野、山梨、大阪、東京、青森、広島、宮城……カワイイで地方を盛り上げる

文/写真:日本カワイイ総研。取材班 01.05.2017

カワイイで日本を元気にする「日本カワイイ大賞」が選ばれた。「カワイイ」をキーワードに地域を活性化した製品やサービス、観光の仕組みづくりなどを8つのカテゴリーにわけて表彰するもの。表彰式の見どころをお届けする。

カワイイでないものをカワイイことに変える面白さ

「みなさま、こんにちは、篠原ともえです!」

会場に現れた篠原ともえさんは、あでやかな朱色の着物姿。昨年秋、匿名で応募したカワイイ図案が「全国きものデザインコンクール」で京都府知事賞を受賞するなど、日本の文化をカワイイで盛り上げる活動で日本のカワイイシーンを体現する存在だ。

そして、イベント開始早々、クール・ジャパンを立ち上げたことでも知られる内閣官房の村上敬亮氏のコメントが会場内に熱気を注入した。

「3年前に『地方創生』という言葉が生まれた時からこの仕事をしています。いま地方がその魅力を発信するには何かしらのキーワードが必要なんです。発信できない地方は変わらないので、『カワイイ』にはすごく期待しています」

第1部は、「日本カワイイ大賞 カワイイ産業部門」。それぞれの賞に選ばれたのは、次の通り。

(1)カワイイ観光賞:高知県日高村のオムライス街道
(2)カワイイキャラクター賞:長野県のJA中野市の「きのこ女子大とえのたん」
(3)カワイイ ファッション賞:紙の可能性を広げる日常品「SIWA」シリーズ
(4)カワイイ伝統工芸賞:大阪の堺の手拭い「にじゆら」

大賞の発表の前に各賞受賞者が登壇して、それぞれの取り組みについて語った。

過疎の村が2億円の経済効果を生んだ

高知県日高村のオムライス街道について講評する日経BPビジョナリ-経営研究所の瀬川明秀氏

カワイイ観光賞の「日高村オムライス街道」は、高知県日高村。人口約5000人、年間100人ペースで人口が減少している村だ。ある時、日高村にはオムライスを提供しているお店が多いことに村長が気づき、そこから地元の特産品である糖度の高いシュガートマトを使ったトマトピューレやケチャップなどを開発。2014年4月、村を東西に走る国道33号を日高村オムライス街道と宣言して活動がスタートした。

経済効果としては2015年度に2億円を突破。2016年は集計待ちだが、順調に数字は伸びているという。

会場に日高村の職員・山本奈央氏と、オムライス街道の応援ソング「トマトの神様」を歌うシンガーソングライターのリベットボタン氏が駆けつけた。

カワイイキャラクター賞は、エノキタケの生産量日本一、長野県中野市のJA中野市による「きのこ女子大とえのたん」である。もともと食物繊維が多く、カロリーが少なく、ヘルシーな食材と言われていたキノコだが、近年、東京農業大学の江口文陽教授が、糖尿病予防の効用に関する研究結果を発表し話題となった。そんなエノキタケやキノコがさらに広まるようにと始まった活動が「きのこ女子大」と、ゆるキャラ「えのたん」だ。

カワイイ ファッション賞は、山梨県の市川大門にある和紙メーカー・大直による「SIWA|紙和」シリーズ。市川大門は、障子紙を中心に1000年の歴史がある和紙の産地だが、戦後、生活スタイルの欧風化により需要が減少した。一方で大直は2008年に強度のある障子紙を開発し、これを使ったカバンや帽子、パソコンやカードなどのケース、多様な日常品を製造開始した。

「SIWA|紙和」という名前は、紙のしわと和紙の反対読みの紙和という意味で、和紙を丹念に精製し、革を縫製するように1つひとつ丁寧に生産しているという。現在は、世界22カ国に輸出している。登壇したのは、プロデューサーの一瀬愛氏。

カワイイ伝統工芸賞では、大阪の堺で注染(ちゅうせん)という技法を用いて色鮮やかな手拭いのブランド「にじゆら」を展開する株式会社ナカニの社長、中尾雄二氏がステージへ。にじんだり、ゆらいだり、という日本独自の美意識を反映した「にじゆら」という造語の成り立ちなどを説明した。

注染(ちゅうせん)という技法による手拭いのブランド「にじゆら」を展開するナカニの社長・中尾雄二氏。篠原ともえ氏と西樹氏が持つのがにじゆらの手拭い

カワイイ産業部門・大賞の発表は、一橋大学教授/日本マーケティング学会副会長の古川一郎氏によって行われた。

古川氏が、読み上げたのは、JA中野市の「きのこ女子大とえのたん」。

日本カワイイ大賞 カワイイ産業部門に輝いたJA中野市の「きのこ女子大とえのたん」

「きのこをじっと見てカワイイと思う人は、ちょっと変わっているんじゃないかと思うんですよね(笑)。でも、きのこというものをカワイイことの方に変えたということが素晴らしい。上手に仕組みをつくられて、東京の女子大生とレシピを開発したりするのもフレッシュですね」とは、古川氏の弁。

きのこ女子大のメンバーとえのたんが再びステージに上がり、喜びをかみしめていた。