女子と餃子とお酒

東京・神田「郭 政良 味仙 東京神田西口店」──激辛“台湾ミンチ”がクセになる名古屋発のラーメン&餃子

文:カンパネラ編集部 / 写真:福知 彰子 12.11.2017

創業60年、名古屋圏で10店舗以上を展開する中国料理店の「味仙(みせん)」。名古屋で台湾ラーメン界を牽引する存在となった同店は、2016年7月に神田に東京1号店を、翌年3月には同じく神田に同2号店をオープン。その餃子にも秘伝の台湾ミンチが使われ、人気になっている。

昨年来、仲のいい餃子女子から「絶対損させないから一緒に行こうよ〜」と熱心に誘われていた店がある。生粋の“名古屋嬢”である彼女のソウルフード、台湾ラーメンの名店が東京に出店し、そこの台湾餃子も絶品なのだそうだ。

餃子は味仙ならではの深辛味!

彼女いわく、

「名前は台湾ラーメンでも、メイド・イン・ナゴヤなんだよね」
「醬油ラーメンの上に甘辛く味付けした秘伝の台湾ミンチがのっているんだけど、その大胆な辛さがクセになる〜」
「餃子にも同じ台湾ミンチが使われてるの。これってすごくない?」

そんなに一気にまくしたてられても、分かったような、分からないような……。

名古屋の台湾ラーメン界を牽引、東京・神田に進出

名古屋に不案内な読者のために少しばかり補足しておこう。

話題の店の名前は「味仙(みせん)」。創業60年、名古屋圏で10店舗以上を展開する中国料理店だ。

創業者である郭兄姉弟が、故郷・台湾の担仔(たんつー)麺を激辛にアレンジして生まれたのが看板メニューの台湾ラーメン。1980年代の激辛ブームで人気に火がつくと、名古屋では激辛の台湾ラーメンを提供する店が急増し、台湾ラーメンは味噌煮込みうどんやあんかけスパゲッティと並ぶ名古屋の名物グルメとなった。

その郭兄姉弟が経営する味仙は元祖として名古屋の台湾ラーメン界を牽引する存在となり、このほど末弟の政良さんが満を持して東京に進出。2016年7月に神田に東京1号店を、翌年3月には同じく神田に同2号店をオープンしたというわけだ。

「これでも東京店は辛さ控えめなんですよ」

1年越しの悲願“味仙デビュー”を果たすべく向かった先は、神田西口商店街に面したビルの2階にある「郭 政良 味仙 東京神田西口店」。

辛いもの好きとしては、激辛の鍵を握る秘伝の台湾ミンチが気になっていた。そこでまず、台湾ラーメンのイタリアン(900円)をオーダーする。ちなみに味仙の台湾ラーメンには、普通の台湾ラーメン(800円)のほかに辛さ控えめのアメリカン(800円)と辛さ2倍のイタリアンがある。聞けば、コーヒーのアメリカンとイタリアンローストからのネーミングという。こういうお茶目なセンスが女子には楽しい。

注文後さほど待つことなく、ラーメンが運ばれてきた。

白い器に映える赤みの強いスープ。醬油ラーメンの上にうわさの台湾ミンチとニラ、ネギ、モヤシがたっぷり乗っていて、華やかな色合いが食欲をそそる。箸を取る前にスマートフォンで写真を撮った。

台湾ラーメンの「イタリアン」。台湾ミンチの大量の刻みトウガラシが強烈な辛さを物語る

味仙は店舗ごとに独自の商品づくりをしており、マネジャーの渡邉新二さんによると、「東京店は名古屋より麺の量もミンチの量も多め。盛り付けにも工夫しています」とのこと。なるほど“インスタ映え”するわけだ。麺も東京店専用の特注品で、従来の麺に比べてのびにくく、もっちり感を増しているという。

渡邉さんから「よく混ぜてから召し上がってください」というアドバイスを受け、麺と具を何度もかき混ぜてから最初のひと口を頬張る。瞬間、口から火を吹きそうになった。辛さ2倍を標榜するだけあって想像を絶するレベルだ。「これでも東京店は辛さ控えめなんですよ。東京店のイタリアンが名古屋のスタンダードくらいだと思います」という渡邉さんの言葉に目をシロクロさせる。

しかし、ふた口目からは自然と箸が進んだ。慣れもあるのだろうが、辛さは濃厚でも脂っぽくなく、何より、ベースとなる麺やスープが実に味わい豊かだったからだ。

ちなみにこの台湾ラーメン、カロリーは坦々麺の半分以下という。トウガラシの辛み成分、カプサイシンには脂肪燃焼効果もあり、ダイエット中でも気軽に食べられそうなのがいい。

秘伝ということで詳細は明らかにしてもらえなかったが、台湾ミンチはどうやら粗挽きにした豚肉をニンニクやトウガラシと炒め、醬油や砂糖などで味付けしているようだ。挽き肉とはいえ相応のボリューム感がある。これが餃子になったらどうなるのだろう? 追加注文した台湾餃子への期待が膨らむ。