欧州ビール紀行

ロンドン:英国らしさ漂うパブで「ロンドンプライド」を味わい、思い出をつくる

文/写真:塩見なゆ 04.10.2019

ミュンヘンを皮切りにプラハ、ベルリン、アムステルダム、パリと国際特急列車ユーロスターを乗り継ぎながら、酒場案内人の塩見なゆさんが一人で巡ってきた欧州ビールの旅。いよいよ最後の都市ロンドンに到着しました。EU(欧州連合)離脱で大きく揺れるイギリスの首都ですが、ロンドンっ子ご自慢のパブはどんな賑わいを見せてくれるのでしょうか。

英仏海峡トンネルを抜けヨーロッパとイギリスを結ぶ国際特急列車ユーロスターに乗って、パリからロンドンへ。2時間少々でロンドンの主要ターミナル駅「セント・パンクラス駅」に到着です。

セント・パンクラス駅は国際列車が発着するほか、イギリス国内の各都市を結ぶ特急列車やロンドン地下鉄も乗り入れる巨大な駅で、駅舎内には様々なレストランがあります。その中でもパブはとくに賑わっていて、ロンドンの人々にとってパブが身近な存在だということを、列車を降りたその時から感じました。

セント・パンクラス駅構内の大時計の前、「The Meeting Place」には再会を喜ぶ恋人たちの像がある。像の高さは9メートルもある
セント・パンクラス駅に停車するユーロスター

のんびりとした独特な時間が流れるパブで心を癒やす

ロンドン中心部は街のいたるところにパブがあります。その多くがお昼ごろにはオープンし、そのまま夜中まで通しで営業しています。ランチタイムにはオフィスワーカーがパブでビールなどのアルコール類を中心とした昼食を楽しむ「リキッドランチ」を楽しむ姿が見られます。

トラファルガー広場に面して立つナショナル・ギャラリー

トラファルガー広場近くにある歴史あるハブ「The Salisbury Pub」(ソールズベリーパブ)を覗いてみることにしました。大きなコの字カウンターには多くのドラフトビールタップが配置され、イギリスをはじめ各地のビールが15種類以上も用意されています。ロンドンには大小様々なブルワリーがあり、ビールのバリエーションもかなり豊富です。



Portobello Brewing 社のエール「Market Porter」を1パイント(イギリスでは568ml)、そしてパブフードの定番、ロンドンの郷土料理「フィッシュ・アンド・チップス」をオーダーしました。

「Market Porter」1パイン。イギリスの1パイントは568ml

どのお店もビールやウイスキーを選んだらお会計はその場で先にお支払いというキャッシュオン方式です。テーブル席、ソファ席、テラス席など様々な場所が用意されているのもパブの特長で、好きな場所で用途に応じて自由に使えます。

お待ちかねのフィッシュ・アンド・チップスは、お皿からはみ出さんばかりの大きな鱈(たら)がドーンと盛られています。分厚くて身はポクポク。日本で食べてきたものとは大違いです。

イギリスの名物料理、フィッシュ・アンド・チップス

モルトビネガーをたっぷりかけてタルタルソースをお好みでつけていただきます。

明るい時間にもかかわらずお客さんは次々とやってきて、皆さん思い思いにビールを楽しまれています。利用シーンが絞られておらず、時間も長くのんびりとした独特な時間が流れているパブは、大都会ロンドンの中にある身近な癒やしの場になっています。

家飲み酒とも日記