欧州ビール紀行

ミュンヘン:1589年設立の「ホフブロイハウス」で民族音楽を聴きながら肉料理とビールを楽しむ

文/写真:塩見 なゆ 12.04.2018

「オクトーバーフェスト」の会場にて

お酒のライターとして、そして酒場ファンとして、日本各地を飲み歩いています。ですが、この秋はふとヨーロッパの“飲み屋事情”について興味が湧き、勢いにまかせて日本を離れ、お酒を飲むためだけの旅に出ました。最初に訪れたのは「ビールの都」とも言われるドイツ・ミュンヘンです。

ヨーロッパの代表的な3つのお酒といえば、ワイン、ウイスキー、そしてビールでしょう。日本で飲みにいくお店はもっぱら大衆酒場や立ち飲みが中心です。ヨーロッパでも、「やはり飲むならば日常的な酒の場」を選んでみました。日本と同じように、ヨーロッパの酒場の一杯目はビールがほとんど。

そんなヨーロッパの大衆酒場での乾杯ビールの様子をご紹介いたします。

さすがミュンヘン、空港内にビール醸造所がある!

世界最大規模のビールイベント「オクトーバーフェスト」の開催地で知られるドイツ・ミュンヘン。東京・羽田からANAの直行便が就航してから日本人観光客がぐんと伸びたと聞きます。

「オクトーバーフェスト」は旧市街地南西にあるテレージエンヴィーゼ(テレーゼの緑)という公園を会場にして開かれる。

ミュンヘン空港から市内へ移動するため、ドイツ鉄道の空港駅へ。空港内を歩いているとすでにビールの香り漂っています。なんと、空港の中にブルワリーがあるのです。ブルーパブ「エアブロイ(Airbräu)」は、世界で唯一の空港内醸造所。ビアガーデンも併設され、まさにビールの都の玄関口という印象です。

ミュンヘン中心街は石造りの古い町並みが残されていて、教会や広場、新市庁舎など見どころいっぱい。そして、目的のビアホールも到るところに存在します。

ミュンヘンのマリエン広場から見た新市庁舎。仕掛け時計「グロッケンシュピール」(左の高い塔の中ほど正面)が人気だ

代表的なお店は、1589年創設の「ホフブロイハウス」。かつてバイエルン州国王用のビールを醸造するためにつくられた王立の醸造所「ホフブロイミュンヘン」の直営ビアホールです。現在も国有で、「さすがビールの国」と恐れ入りました。

「ホフブロイハウス」の外観。1階がビアホール、2階がレストランとなっている

体育館ほどの広さがある1階の巨大ホールは、アーチ天井とシャンデリアが印象的。長椅子が並び、まるで教会にいるような印象です。お昼から夜にかけては、毎日がオクトーバーフェストのように盛り上がっています。バイエルンの民族音楽の生演奏を聴きながら、ビール片手に名物の「ヴァイスヴルスト(白ソーセージ)」に舌鼓を打てば、これぞドイツの酒場という楽しさです。値段も日本の酒場と同じくらい、手軽に飲めるのもよいですね。

アーチ天井の装飾が美しいホフブロイハウスの1階
名物の「ヴァイスヴルスト(白ソーセージ)」(ビアレストラン「Zum Franziskaner, München」にて)