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会社の事務椅子でレースしようぜ!「いす-1グランプリ」が熱い

世にも珍しい事務椅子を転がすレース、街の活性化を狙う

文/写真:須田 泰成  06.23.2016

キャスター付きの事務椅子に乗って2時間の耐久レースを競う、「いす-1グランプリ(GP)」。事務椅子メーカーのコクヨも加わり、尋常ではない盛り上がりを見せている。各地の商店街を刺激するほどにも育ったイベントの実態に迫る。

夢は、東京オリンピック前に世界大会

黒田さんのコクヨの名刺には、本業の肩書き以外に「日本事務いすレース協会理事」と書かれている。

「たまたま社長と話す機会があったので、いす-1GPのことを話してみたんです。すると、意外とリアクションが良くて、『やったらええけど、コクヨの名前でいくんやったら、勝たなアカン』ということだったんです。それから、社内のトライアスロン経験者などを集めて、スペシャルチームを作り、2014年5月の鳴門の大会に参加しました。優勝しまして、そこから社内でオフィシャルになりました」

鳴門大会の風景

黒田さんも、本格的にいす-1GPに参加するようになり、勝てる態勢とノウハウをよりブラッシュアップするように。その動きが、コクヨの全国の支社にも広がるようになった。

「いす-1グランプリが思わぬ効果を生んでます。社内組織のヨコのつながりが生まれてきましたし、新入社員の隠れたやる気が見えるようになったり(笑)」

いす-1GPは、厳密な取り決めに基づいて開催されている。場所は原則として商店街に隣接する舗装された道路であり、前もって日本事務いすレース協会の現地調査を受ける必要がある。それ以外に、距離やインフラなどに関するルールも細かく、かつ明確に規定されている。

「いす-1グランプリがライフワークになってきました(笑)」という黒田さんに、これからの夢について聞いてみた。

「2015年度は、年間12試合中、9試合に出場しました。どんどんオモシロクなってますね。2020年の東京オリンピック前に、その前座というか、話題になる大会をやってみたいですね」

ますます盛り上がるいす-1GP。今後、開催地と共にどう発展していくのか。目が離せない。

■参考Webサイト:
いす-1グランプリ公式サイト

須田泰成(すだ・やすなり)
コメディライター/地域プロデューサー/著述家
1968年、大阪生まれ。全国の地域と文化をつなげる世田谷区経堂のイベント酒場「さばのゆ」代表。テレビ/ラジオ/WEBコンテンツや地域プロジェクトのプロデュース多数。著者に『モンティパイソン大全』(洋泉社)、絵本『きぼうのかんづめ』(ビーナイス)など。