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メルマガ休刊し、自社コミュニティーとSNS活用に舵を切ったはなまるうどん
【特集】今こそ、脱メルマガ宣言(前編)

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  • 2016年6月22日 水曜日
  • 中村 勇介

スマートフォンの普及とSNSの利用拡大で、メルマガは大きな岐路を迎えている。休刊を決断した各社の事情から、今の時代にふさわしい顧客接点を探った。

 「メールマガジンに関しては、効果がみられないため、以前からやめたいと思っていた」

 吉野家ホールディングスグループで、讃岐うどんチェーンを展開するはなまる(東京都中央区)の経営企画室販売促進担当の高橋淳氏は、こう振り返る。同社は昨年11月にメルマガを休刊。自社コミュニティーを中心に据えた消費者とのコミュニケーションへと戦略を大幅に変えた。

 はなまるは休刊以前、メルマガの登録者数10万人という目標を立て、実店舗内に張ったポスターや机に設置した卓上型のPOP(店頭広告)などで登録を促してきた。しかし、登録者数は3万人にとどまり、減少傾向にあった。「配信するたびに1000人単位で配信エラーが起こる。さらに50~60人から配信停止の要望が届くような状況。一方で、新規の登録者は1日に数人程度」(高橋氏)だった。

はなまるうどんは、昨年11月にメルマガを休刊。自社コミュニティーとSNSの活用にプラットフォームを移した
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 この傾向が顕著になり始めたのは、「スマートフォンが普及し始めた頃からだ」と高橋氏は話す。アップルの「iPhone」の登場を機に、家電メーカーが相次ぎスマートフォン市場に参入。爆発的に利用が広がった。この時、大手携帯電話会社が提供す るメールサービスは、スマートフォンへの対応に遅れたうえ、度重なる障害も起こし、ユーザーからの不信感を招いた。また、電話番号を変えずに電話会社を乗り換えられる「携帯電話・PHS番号ポータビリティー(MNP)」制度に起因する顧客の奪い合いも、メール離れを招いた。MNPを利用した場合、電話番号は引き継げるが大手携帯電話会社が提供するメールアドレスは引き継げない。大手携帯電話会社の提供するメールサービスのアドレスは、キャリアの変更で変わってしまう。

 ソーシャルメディアの利用拡大も、こうした“キャリアメール(携帯電話会社のメールサービス)離れ”を加速させた。典型例がスマートフォン向け無料通話・メールアプリ「LINE」の普及だ。LINEは大手携帯電話会社がスマートフォンへの対応に手間取る隙を突いて、急速に利用を拡大させた。今や消費者間のコミュニケーションツールとして大手携帯電話会社のメール以上に定着している。

1日当たりの利用回数でLINEがキャリアメールを抑えてトップに(n=2750)

 その証左となるのが上のグラフだ。調査会社のMMDLabo(東京都渋谷区)が運営する「MMD研究所」がスマートフォンゲーム事業のコロプラと共同で、2015年12月14日に発表した「2015年版:スマートフォン利用者実態調査」で紹介されているデータである。スマートフォンを持つ15歳以上60歳未満の男女2750人を調査対象としている。

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