金子 文雄 氏(写真:水野 浩志)

 2017年度の目標は売上高574億円、経常利益61億円だが、いずれも上回りそうな勢いで推移している。2017年度は「革新的挑戦」という経営方針を掲げて様々な施策に取り組んできた。その中でも重要なのが「100年企業の基盤づくり」である。「働き方改革」「最終処分場開発・埋立負荷低減システム」「森林保全事業・森林資源の活用」の3つからなる。

 最も重視しているのが働き方改革だ。売上高は過去5年間で約1.5倍になり、従業員数も過去3年間で1.5倍の約2500人となった。第7次経営計画の最終年度の2020年度までには従業員3000人体制を視野に入れ人材採用に励んでいる。だが、業容拡大のスピードに追いつかず、人手不足が顕在化している。2014年から社員満足度の向上をうたい、賃金制度の見直しや福利厚生制度を充実してきた。2018年度には定年制度を延長することを決定している。

選別に特化した施設を竣工

 最終処分場やリサイクル施設の開発は順調だ。2020年度末までに最終処分場の残容量1500万m3の確保と、埋め立て負荷を低減するシステムの構築を目指している。その達成に向けて、2017年7月は中核子会社の三重中央開発が京都リサイクルセンター管理型最終処分場(京都府木津川市)を竣工した。12月には全国23カ所目の「和歌山リサイクルセンター」(和歌山市)を竣工した。埋め立て負荷低減システムの構築に向け、選別に特化した第1号施設となる。一方で、兵庫県三木市にある最終処分場の増設工事を進めており、2018年3月までに竣工する予定だ。

 新規事業にも果敢に挑戦している。2017年1月、汚染土壌処理を手がける関電ジオレ(兵庫県尼崎市、4月にジオレ・ジャパンに社名変更)の経営権を取得した。同社はPCB(ポリ塩化ビフェニル)などの難分解性物質を含む土壌を浄化できるなど高い技術力を誇る。汚染土壌処理が加わることで地域や企業のニーズに応えることができる。

 3月には製紙用チップや燃料チップを製造する三基開発(北海道空知郡)を買収した。2016年の総合農林の買収と合わせて、森林保全から森林資源の再資源化までを一貫して行う基盤を確立できた。

 2018年は従来の廃棄物処理やリサイクルに加えて、森林や汚染土壌処理などの新規事業を成長させ、100年企業の基盤づくりを進めたい。