ESG活動を業績評価に反映

 アサヒグループの健闘ぶりも光る。7位にアサヒビール、8位にアサヒ飲料が入った。特にアサヒ飲料は、昨年の25位から大きく順位を上げ、トップテンに食い込んだ。

 清涼飲料事業を手掛ける同社の場合、ペットボトルでの環境配慮に対する消費者の関心が高い。アサヒ飲料は2016年から、ペットボトル、キャップ、ラベルのすべての資材の一部にバイオマス原料を採用した“オールバイオ”の「三ツ矢サイダー」を限定販売している。

 今年に入ってからは、1月に従来比約7〜10%軽くした炭酸飲料のペットボトルキャップを発表し、4月には商品名やブランド名を印字したラベルを付けない同社初の「ラベルレス」のミネラルウオーターを発表するなど、ペットボトルの環境配慮を加速させている。

 商品面での環境配慮に加えて、環境保全の大切さを知ってもらう出前授業を継続して実施している。環境・CSR部門だけでなく、営業など各事業部門から社員が講師として参加するのが特徴だ。さらに、出前授業をはじめとするESGの活動にどれだけ関わったかを、支社の業績評価に反映するようにした。

アサヒ飲料が全国の小学校で展開している出前授業(左)。子供たちに環境保全の大切さを伝える。アマゾンの通販サイトで販売する「ラベルレス」のミネラルウオーター(右)

 ESGの取り組み強化の背景には、昨年9月の組織改編がある。別々だった環境部門とCSR部門を統合してESG推進グループに衣替えした。10月には、北陸工場(富山県入善町)で初めて同社の主催で水源地の保全活動を実施している。取引先や地域住民など約60人が集まり、広葉樹の苗木を200本植えた。この活動は、地元の新聞やテレビで取り上げられ広く知られることになった。

 アサヒ飲料コーポレートコミュニケーション部ESG推進グループの松沼彩子グループリーダーは、「当社は財務的価値と社会的価値の両立を目指している。社会貢献活動を実施しても知ってもらわなければ財務的価値に結び付かない」と話す。