センシング技術の活用に発展

 NTT東日本グループとして同プロジェクトへの参加は、被災地の復興を支援する環境CSR活動としてだけではなく、もう一つ、参加の過程で生まれた重要なポイントがある。それは、同社の本業であるICTを社会貢献に活用するという視点だ。プロジェクトを通じて連携が生まれた「チームふくしま」と、NTT東日本のセンシング技術をひまわり畑の拡大に役立てることで合意し、2018年7月に新たな取り組みを発表した。

 この取り組みでは、NTT東日本が提供する圃場センシングソリューション「eセンシング For アグリ」を活用し、ひまわり畑の温度・湿度・照度などのデータ収集とひまわりの生育状況のモニタリングを共同で行う。

 eセンシング For アグリは、電源不要のセンサーと無線通信機器を設置して農業生産に関わるデータを自動的に収集し、PCやスマートフォンで“見える化”するソリューション。取り組みで得られたデータは、チームふくしまによって効率的なひまわり生育に役立てられる予定だ。東京オリンピックの野球・ソフトボール会場として使われる福島あづま球場で、オリンピック期間にひまわりを咲かせるため、寒い時期のビニールハウス栽培にデータを活用することを計画している。

■ひまわり畑のデータ収集とモニタリングの仕組み
圃場センシングソリューション「eセンシング For アグリ」を活用して効率的にひまわりを育てる計画
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 「環境活動としてスタートした取り組みですが、2018年からは当社の技術と製品も採用され、社会貢献の幅がさらに広がってきたと感じています。今後も環境活動とICTによる社会貢献を両輪として進めていきたいと考えています」と小林氏。復興への思いと同社の技術がつながり、大輪の花を咲かせていく。