複合機やプリンターなどオフィスで必須の出力機器を最適化するサービスを提供している。エコ推進だけでなく、働き方改革にもつながる取り組みが注目を浴びている。

 ビジネスにおけるペーパーレス化が話題になることは多いが、受発注の帳票や顧客の申込書を多用する部門など、業務によって紙が欠かせないケースは確実に存在する。とはいえ、そういった部門においても省エネ・省資源による環境負荷低減やコスト削減、業務効率化は必須の課題となっているはずだ。

 富士ゼロックスは、企業のオフィスにあるプリンターや複合機、コピー機といった出力デバイスを一元的に管理する出力環境統合管理サービス(マネージド・プリント・サービス=MPS)を提供している。各出力デバイスの使用状況(枚数、頻度、電力消費量など)を分析することで、業務に応じた出力環境の最適化を提案し、顧客企業のエコへの取り組み、コスト削減、生産性向上を支援するサービスだ。

 同社では、MPSを2004年から展開している。日本でMPSを開始したのは同社が最初であり、なおかつ現在も日本およびアジアにおけるシェアはトップである。

 MPSとして提供していたサービスと、再生型機(使用済み製品を部品分解・洗浄・修理し、新品同様の品質にした製品)ビジネスを統合したのが、「省エネ再生型機を活用した『次世代型MPS』」だ。エコを実現すると同時に、企業にとって大きなテーマである働き方改革にも寄与するサービスに進化している。MPSは、顧客企業に製品を購入してもらうことを目指すものではなく、出力環境全体を、サービスとして提供するという考え方のため、再生型機や環境配慮消耗品を使用しやすいという特徴がある。

最適化のための4ステップ

 「省エネ再生型機を活用した『次世代型MPS』」には、4段階のステップがある。

 ステップ1は「出力デバイスの最適化によるエコ」だ。同社では、高い省エネ性能と快適な操作性を両立するコンセプトを「RealGreen」と呼び、環境にやさしいトナーや待機電力を抑える仕組みを採用している。RealGreenをベースとした省エネ技術を搭載する2015年度発売のカラー複合機と、搭載前の2007年度発売製品を比較した場合、消費電力を約50%削減したという。

 ステップ2は「出力環境の最適化によるエコ」。企業では、部門や事業所ごとに異なる出力デバイスを導入し、個別に利用しているケースがよくある。しかしトータルで見ると、使用頻度の低いデバイスがあったり、オフィスの人数に比べて出力デバイスの数が多すぎることがある。また、明らかに使われていない時間帯が存在するといったことも多く、無駄が生じている。

 こうしたオフィスの無駄を分析・評価し、台数削減や機能集約(プリンターとスキャナーの単体機利用を複合機に置き換えるなど)により最適化することで、エコ効果を高めるのがこのステップだ。

 続くステップ3は「業務プロセスの最適化によるエコ」だ。例えば紙の帳票を電子化して紙資源の利用を減らす、プリンター・複合機の稼動を分析して業務スタイルを改善する、ワークフローを自動化・効率化するなど、業務のプロセスに着眼することでエコを実現していく。これにより紙にかかるコストを削減できるだけではなく、生産性向上により働き方改革にもつなげられる。

 最後のステップ4は「再生によるエコ」。同社は1995年から資源循環システムを運用している。ステップ1で紹介した「RealGreen」の技術を搭載する再生型機を導入することで、新規部品の生産を抑え、エコを実現するものだ。部品リユース率が約80%以上(重量比)の再生型機を利用しており、資源を大幅に節約できる。また、環境配慮型消耗品を採用するなど、様々な形でエコを推進している。

 これらの4ステップを組み合わせることにより、省資源・省エネを実現し、(新品)生産時のCO2排出抑制も加わって、環境にやさしいソリューションとなるのが「省エネ再生型機を活用した『次世代型MPS』」の仕組みだ。

■ 省エネ再生型機を活用した「次世代型MPS」
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 現時点のサービス提供において、再生型機の導入率は40%以上だという。出力機器の購入では「やはり新品で」という顧客が多くなる。しかし、同社の再生型機はすべて新造品と同じ品質を満たすものであり、トータルサービスの一環としての再生型機導入は、抵抗感なく受け入れられるケースが多く、結果的に環境への貢献度も高まる。