聞き手/酒井 綱一郎(日経BP社取締役副社長)

病気の子供とその家族のための滞在施設を支援する日本マクドナルド。地域コミュニティへの支援やダイバーシティ推進も含め、ESGに力を入れる。

――2018年10月28日、病気と闘う子供とその家族のための滞在施設「ドナルド・マクドナルド・ハウス」の支援を目的とした「マックハッピーデー」の募金活動が行われました。同月15〜28日の2週間、「マックハッピーデー チャリティオークション」も開催されました。募金活動やチャリティオークションはなぜ始めたのですか。

サラ L. カサノバ (Sarah L. Casanova)
日本マクドナルド 代表取締役社長兼CEO
カナダ生まれ。カナダ・マックマスター大学大学院で経営学を学んだ後、1991年マクドナルド・カナダ入社。マクドナルド・ロシアなどを経て、2004年日本マクドナルド・マーケティング本部長に就任。マクドナルド・マレーシアなどを経て、13年日本マクドナルド代表取締役社長兼CEO、14年日本マクドナルドホールディングス代表取締役社長兼CEOに就任

サラ L. カサノバ 氏(以下、敬称略) 「マックハッピーデー」は1977年にカナダで始まりました。いまカナダ、米国、オーストラリア、ブラジル、ロシアなど世界のいくつかの国で実施しています。日本では2017年が最初の開催で、2018年が2回目です。

 実施する理由は、募金はもちろんですが、やはりドナルド・マクドナルド・ハウスの認知度を高めたいという点が大きいですね。マクドナルドはファミリーをはじめとしてあらゆる層のお客様にリーチできるので、私たちが病気で困っているお子様たちとその家族に積極的に関わり、社会を手助けしていくべきだと考えたことがきっかけです。

――日本マクドナルドがドナルド・マクドナルド・ハウス支援に携わった経緯について教えてください。

カサノバ ドナルド・マクドナルド・ハウスは、74年に米フィラデルフィアで誕生しました。アメリカンフットボール選手、フレッド・ヒルの娘が白血病にかかり、その付き添いとして小児病院に滞在しました。そうした中で、病気の子供と家族の精神的・経済的困難を間近で見たことから、病院の近くにあるマクドナルド店舗のオーナーらと募金活動を行い、ハウスを設立したのがスタートです。

 現在、世界の43カ国に366のハウスを設立しています。日本も全国に12のハウスがあり、2001年から累計5万5000のご家族が滞在されています。日本には小児がんなど難病のお子様が約14万人いるといわれており、そういったお子様やご家族の力になりたいと考えています。

――募金活動に参加した感想をお聞かせください。

カサノバ とても幸せな一日でした。私自身、カナダのマクドナルド本社で働き始めたとき、最初に携わった仕事の一つが「マックハッピーデー」でしたので、特別な思い入れがあります。ロシアのマクドナルドに6年半いましたが、そのときも携わっていました。いまロシアのマクドナルドが、日本が実施しているチャリティオークションに興味を持っています。

■ マクドナルド ダイバーシティ東京プラザ店での「マックハッピーデー」の様子
「マックハッピーデー」の実施は2017年に続き2回目、10月28日に全国のマクドナルド店舗で実施した