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生き方暮らし方の脚本

(2016/11/02)

 社会派レシピスト、食の探偵団・団長、のサカイ優佳子です。

♪自分の人生を形作る

 先日、大人気という心理カウンセラーの男性の講演を伺う機会があり、その数日後、彼の最新刊を手に取りました。「自分探しなどにこだわらずに、生き方や考え方、普段の行動やふるまいなどについて『こうありたい』『こうであった方がステキな自分だ』という脚本を書き、その脚本を演じながら、自分の人生を形づくっていくことが大切です。」という文章が目にとまりました。

 もう何年か前、その生き方がカッコいいと多くの人が認める男優さんが「僕は、自分で自分をカッコいいと思うことしかしません。」と言っていたのを思い出しました。当時は「彼だから言えるのよね」とか、「カッコつけてるな」とか思ったものでした。

 でもその後、そういう自分でありたいと思い、そのように行動することで、いつの間にかそれは本当の自分になっていくのかもしれない、とすれば彼はそうやって生きているからこそ「その生き方がカッコいい」と人に認められることにもなったのだと思うようになりました。表現は違いますが、二人は同じようなことを言っているのです。

♪一人の食卓にも、手間をかける

 「一人で食事をする時にこそ、その人の本質が表れる」そんな誰かの言葉に20代で出会ってから、それは子どもたちが家を出て、家で一人で食事をすることが多くなった今、よくも悪くも私の軸の一つになっています。

 家での食事は家族以外には知ることがない密室での繰り返し。でも、だからこそ、疲れて買ってきたものを食べる時も、残りものを温めるだけの食事の時も、お気に入りの器に美味しく見えるように盛り付けるひと手間はかけたいなと思うし、簡単なものでも日々ちょっとした工夫をしながら食べていきたいと思うのです。

 エコマム読者の多くはまだ子育て真っ最中で遠い未来のことに思えるかもしれません。でもいつか、一人で食事をせざるをえない日は来ます。そんな時に思い出してもらえたらな、と思うのです。どうにでもいい加減にできる密室での営みをないがしろにしないことは、きっと生き方全体に何がしかの影響を及ぼすはずだということを。

 50代には見えない若さを保つその心理カウンセラーも、その男優も、日々の小さな努力の積み重ねの上に今があるはずだから。

お知らせ

9月22日にサカイさんの新刊が発売されました。「毎日食べたい乾物ヨーグルトレシピ決定版」(世界文化社)。

乾物をヨーグルトで戻すという食べ方を提唱したサカイさんならではの、とっておきレシピが多数紹介されています。肉や魚と合わせた主菜やスイーツ、朝食レシピまで毎日の食卓のヒントが載っています。

********サカイ優佳子(さかい・ゆかこ)プロフィール 「五感を重視した食育ワークショップ『食の探偵団』を2002年より田平恵美とともに主宰。田んぼを残したいという思いから07年より米粉の利用法の提案を続け、11年からは『乾物は未来食』という思いから伝統的乾物の新しい使い方や、世界各地の乾物の知恵、料理法の研究を開始。DRY AND PEACEプロジェクト推進中。著書に『感じる食育 楽しい食育』『米粉ランチ』等。
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