Topics

ecomom2017特別レポート 体験型環境教育プログラム『夏休み親子チャレンジ』を振り返って

(2017/10/31)

真にサステナブルな未来をつくるため、これからも子どもたちの素直な発想と行動力を育みたい

(対談メンバー紹介)左から、花王 サステナビリティ推進部長 柳田康一さん、川崎市 環境局 地球環境推進室 担当課長 宮川潔さん、イースクエア コンサルタント エクベリ聡子さん、味の素 グローバルコミュニケーション部 CSRグループ長 長谷川泰伸さん

 2016年と17年の夏、川崎市で開催された『食とくらしがつくる地球の未来 みんなでいっしょに考えよう~夏休み親子チャレンジ~』は、食とくらしのサステナブル・ライフスタイル研究会と川崎市が主催した、市内の小学5年生とその保護者を対象とした体験型環境教育プログラムです。

 このプログラムの目的は、自分たちの暮らしと地球規模の環境課題との「つながり」について考え、自らのライフスタイルを見直してもらい、未来も心豊かな暮らしが実現できるよう、“環境にとって正しい選択と行動”がとれるようになってもらうこと。子どもたち、そして一緒に参加した保護者は、工場見学や実験、ワークショップやセミナーなどさまざまなプログラムに、3日間取り組む中で、社会の一員として、どう行動すべきかを考えていました。

 今年のプログラムを終えて、食とくらしのサステナブル・ライフスタイル研究会の設立メンバーである味の素、花王と、環境・CSRコンサルティングのイースクエア、および川崎市の各担当者が集まり、2年間の取り組みを振り返りました。(取材・分=松田慶子、写真=北山宏一)

環境に取り組もうという人の背中を押したい

――昨年夏の『夏休みチャレンジ』、今夏の『夏休み親子チャレンジ』は、味の素と花王という民間企業が主体となって設立した「食とくらしのサステナブル・ライフスタイル研究会」(以下、サス研)と川崎市の共催という、お互いにとってこれまでにないパートナーとの取り組みでした。実施し終えた今、どのような感想をお持ちですか。

柳田さん(以下、敬称略):もともと、環境活動に取り組もうとする生活者の方々の背中を押してあげたいというのが、このプログラムの狙いでした。生活者の多くは、環境によいことをしようと思っても、恥ずかしいとか、それぞれの取り組みをする意味がよくわからないなどの理由で、一歩が踏み出せない。その一歩を踏み出してもらうには、環境への取り組みがなぜ必要なのか、「得心」してもらうことが大切なのではないかと考え、その点をわかりやすく伝えるプログラムにしたのです。

 終わってみると、お子さんも保護者の方も、私たちの期待通りに理解してくれた。これからも家庭で取り組んでいこうという、意気込みも伝わってきました。非常によかったと思います。

宮川:私は今年が初めての参加ですが、ターゲットを絞って反応をていねいに見るという、面白いプログラムだと感じました。環境意識だけでなく地域愛も育むなど、1つのテーマに固執していない点も、いい取り組みだなと思いました。

 実際に現場にいると、お子さんと保護者の方が一緒に来られることで、相乗的に環境意識が高まっていくこともよく分かりました。DAY-2あたりから顕著でしたね。

 ただ、DAY-1が終わった時点で、DAY-3に何をするか、まだしっかりとは決まっていないと聞いて驚きました。「参加者の様子を見て、考えるんだ」って。行政では考えられないことです。(一同笑い)

DAY-1は川崎市全域の航空写真から環境関連施設を探すことからスタートした
DAY-2は味の素川崎工場(左)と花王川崎工場(右)を見学

長谷川:やはり、参加してくれる子どもたちの関心のありかや、理解度を見てからでないと、決められないことが多いんです。最初に細部まで固めても、反応を見て変えることになりますから。

 2回実施したことで、課題も見えました。実は、昨年に比べて今年は応募者が少なかったのですが、それは料理教室をプログラムに入れなかったからかな、と考えています。だから、こういうプログラムにも、参加を促すコンテンツと、伝えたいことを理解してもらうコンテンツの両方が必要なのかもしれませんね。

エクベリ:今年は特に、理解が早く、発想を広げてくれる子が多かったと感じます。これからも自分で考え行動していってくれると思います。

 コンテンツという点では、昨年は4日間ありましたが、今年は3日間の開催でしたので、どの要素をどう残すかは、皆さんとかなり議論を重ねましたね。まず「さまざまな事象のつながりを感じてもらうこと」「体験して実感してもらうこと」、そして「参加した子ども1人1人をほめることで、楽しさを感じてもらうこと」、この3つは絶対に押さえようということになりました。結果として、大切な要素は入れられたと思います。

柳田:そうですね。自分の暮らしと、地球規模の環境課題や貧困問題などという大きな社会問題とのつながりも、しっかり認識してくれたと思います。

DAY-3最後のワークショップでは、3回のプログラムを通じて印象に残ったことを親子ペアになって書き出し、未来の自分への約束やメッセージをカードにした
1 2 3 4

▲ページTOPへ

ecomom期間限定サービス
いただきますの日
ecomomは 11月11日「いただきますの日」を応援しています

Close Up