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ecomom2017特別レポート 体験型環境教育プログラム『夏休み親子チャレンジ』を振り返って

(2017/10/31)

つながりを伝えること、1人1人をていねいに見ること

――そもそも、サス研とはどんな団体なのでしょうか?

柳田:味の素と花王が2011年に設立した団体です。今、国内の産業や輸送における消費エネルギーは減っていますが、家庭で消費されるエネルギーは増加しています。味の素も花王も、生活に密着した製品をつくっており、消費者の最も近くにいる会社といえます。それならば、私たちが正面から消費者の環境意識と環境行動を研究する意義は大きいのではないか。そう考え、イースクエアに入っていただき、立ち上げました。

 昨年、国連で2030年までに世界で達成したい「17の目標」を決めた「SDGs(Sustainable Development Goals)」の12番目にある「つくる責任、つかう責任」は、まさにこの考え方だと思います。

エクベリ:これまで、サス研の活動として消費者の方々とダイアログ(対話)の機会をもったり、ワークショップや、意識や行動を探ったりする中で浮上してきたのが、環境問題を理解しながらも、行動を変えない人、またエコな取り組みを始めても継続できない人に対して、何をしたらいいのかという課題でした。

 そこから出てきたのが、先ほどの3つのキーワードのベースとなる「地域に根ざした活動」「家族ぐるみで楽しくできる」「やったことをほめられる」ということでした。

柳田:どういったことをしたら生活者に行動を変えてもらえるのか、どうしたら取り組みを継続してもらえるのか。議論を続ける中で、自分たちのすることが環境にどうつながっていて、どんな意味があるのか、知ってもらうことが重要だと考えたのです。先にも言った「得心」ですね。

 つまり取り組みの大切さが腑に落ちたら、行動に移しやすいし続けやすいのではないかと考えたわけです。

 また、周囲の人との関係性、つまり周りの人と一緒に取り組めることも、生活者の方々には重要であると分かりました。そこで、行政と連携し、そこに住む人を対象として、環境と生活のつながりを理解していただくプログラムを提供しようということになったのです。

――川崎市と連携したのは、どうしてでしょうか?

長谷川:花王、味の素両社の工場があるという立地からです。味の素の創業の地でもあります。また多摩川という、環境への取り組みを語りやすい川もあります。何より川崎市が環境先進都市であるということがポイントでした。

エクベリ:企業だけが主催すると、どうしても消費者とメーカーという関係から抜け出せない。「もっと広がりを持たせるために、行政の方にも同じ目標をもったパートナーとして参画していただきたい」とお願いしたところ、共感してくださいましたね。

宮川:川崎市としても、行政だけでは、なかなかできない企画だと思いました。行政が得意とするのは、より多くの方々を対象にした啓発活動で、そういった活動は、ともすれば一方通行になりがちです。対してこのプログラムは、お子さんと保護者の方にターゲットを絞り、行動の変化も並行して見ていきます。非常におもしろい方法だなと思いました。

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